Special Made HINOKI Steamer

特製 節なし8mm細の国産竹網代とヒノキの木肌が美しい蒸籠

節なし網代のヒノキ蒸籠

神奈川県小田原市扇町商店街で、昔ながらの技術をつかい、蒸籠 (せいろ)、篩(ふるい)、漉し器などをつくる「横溝篩店」(よこみぞふるいてん)の四代目である店主に特注した、美しい国産竹網代とヒノキの木肌が美しい蒸籠です。

ヒノキの蒸籠は香りも良く、竹や杉のものと比べて強度・耐久性に優れ、一生ものとなります。子へ、孫へ、代々受け継いでご使用いただきたい逸品です。

蓋の周囲の厚みはたっぷりとり、しっかりと蒸気を閉じ込めることができ、密度の濃い蒸気で蒸すことが可能です(お料理にはこの厚みが大切です)。

さらに蓋に使用している網代(あじろ)も中国産ではなく、神奈川県産の竹にこだわり、細さも一般的な10ミリよりも細い8ミリで竹職人さんにお願いして作ってもらっています。

しかも、竹の節のない部分のみを使用し、一生ものにふさわしく見た目にもこだわり、繊細で美しい仕上がりを心がけました。

この国産竹の網代は大変貴重で高価になってきており、今回LOBBYでは請けていただける竹の職人さんを日本全国探すところからはじめることで実現した、職人のコラボとLOBBYならではのデザインによる完全オリジナルの特注品です。

また、接合部は主に岐阜県や奈良県の山桜の皮をなめして編んでいます。ディテールにも長く使うための伝統の知恵が息づきます。 しかし、この桜の皮も国産のため年々数が減ってきております。しかも編むためには節のないところを選りすぐって刃物で滑らかになめすため、一枚の皮からほんの少ししかとれません。

職人、材料、ともに少なくなりつつありますが、すこしでも多くの方に、身近にいる地域の職人たちがこんなに素晴らしいものを作っていることを知っていただければ幸いです。

私たちの「新しい横溝さんの蒸籠」

横溝さんの蒸籠との出会いは数年前、当時LOBBY ODAWARAの運営会社であるデザインこねこ(株)の自社メディアとして、小田原市の自治会情報のフリーマガジンを、回覧板のルートで小田原市に全戸配布するということをやってた時でした(小田原回覧板系フリーマガジン「おとなりさん」といいます*現在休刊中)。

その時のひとつのコンテンツとして、地域良品を紹介するコーナーを作りました。紹介したものを読んだ方が、欲しいと思った時に買えないのではつまらないだろうと思い、記事で取り上げたものを実際に買えるようにしようと、通販部をはじめました。そんな中で出会ったのが横溝さんの蒸籠でした。

いま、どこの商店街も同じようなところが多いと思いますが、横溝さんのお店がある扇町商店街も残念ながら活気があるとはいえません。のんびりとした商店街の真ん中で、いつも横溝さんはガラス戸のすぐ横の板張りの作業場にあぐらをかいて座り、黙々と作業しています。夏はガラス戸を開け放ち、冬はストーブの前で毎日作業を続けています。

お店へ行くと、いつも横溝さんはしばし手を止めて気さくにいろいろ話してくれます。大体は今作っているものがどういうものか(ひとつひとつの特徴と、その理由など)、そして身体のどこが痛いとか、共通の知り合いのがこの間来たとか、他愛もないことを話しながら時折鋭い眼差しになって仕事のことを教えてくれるという感じ。私たちは仕入業者としてたくさん売っていたというわけではないですが、例のフリーマガジンの中で紹介して依頼、いつも感謝の言葉をかけてくれていました。

実は、そんな横溝さんの蒸籠を一度扱えなくなった事がありました。それは、蒸籠の蓋に使う「網代」を作っていた職人が引退し手に入らなくなってしまったのです。問屋を通して代わりを探してもらったものの、中々見つからなかったそうです。選択肢としては、中国産の網代を仕入れて使うことでした。しかし、用意できた網代は網目不揃いで節が荒く、保管のための防虫剤を使用していたのでその臭いがどうしても気になりました。そこで、一度弊社では販売することを中止し、横溝さんからお願いされたこともあり、弊社で国産の網代を作ってくれる方を探すことにしました。当時の担当者が日本全国の竹職人やメーカーに電話をかけ、サンプルや見積もりを取り寄せました。しかし、品物と価格の折り合いもさることながら、中々少量の網代を安定した仕事として引き受けてくれる答えを得る事ができませんでした。

そんな中、たまたま声をかけていただいた小田原のイベントに出店した際、そこに女性の竹細工職人の方が一緒に出店していました。その方は地元で活動されているという事で、網代の件を相談してみると、なんと一度やってみてくれるという返答をいただきました。

その方は、高齢化の進む竹の伝統を途絶えさせてはいけないと思い立ち、高齢になった師匠の元に弟子入りし技術を受け継ぎながら、自らも竹林にも入って伐採したり、自分の作品を作るかたわら、竹籠づくりのワークショップなどを精力的に開催して竹細工の魅力を広めていらっしゃるという事でした。いつも笑顔のとても大きい明るい方で、横溝さんへ引き合わせた時も横溝さんの道具に興味津々で色々と質問をし、横溝さんもまた色々とお話をしされて職人同士の交感をしていらっしゃるようでした。

後日、網代のサンプルを何種類か持ってきてくれました。そのサンプルの中に8ミリm幅の竹籤で編んだ網代があっりました。これまでのものは10ミリだったのですが、2ミリ違うだけで驚くほど繊細な雰囲気になり、さらに網目の数が増えることで複雑さが増し、それがこれまでにない美しさを生んでいました。もちろん10ミリの方が職人さんとしては作るのが楽なのですが、私たちの蒸籠は美しさにはこだわりたいと思い、8ミリでお願いすることにしました。

また、直径24センチの蒸籠用の網代であれば、竹の節のない部分だけで揃えられるということも教えてくださり、8ミリ幅で節の全くない繊細で美しい網代を使用した「節なし蒸籠」ができることになりました。

材料となる竹はもちろん地元神奈川県の竹林のもので、一年のうち一番いい時期にだけご自分で山に入ってとってくる竹です。

こうして、新たに弊社から網代を納品して作ってもらう形を取り、LOBBY特注の節なし蒸籠が完成しました。最初に注文した20組の蒸籠が出来上がってきた時、そのあまりの美しさに息を呑みました。国産ヒノキの白い木肌に、青々とした繊細な網代。横溝さんが代々引き継ぎながら創意工夫を加えてきた自慢の蒸籠に、節なしの8ミリの細さの網代がおさまった、特別な蒸籠。

網代の竹の青さは、使い込むうちにだんだんと青みが抜け徐々に飴色に変わり艶が出てきます。その時を思って、またうれしくなりました。こうして地域の職人のコラボでさらにより良くリニューアルされたこの蒸籠を、末長くお使いいただければ幸いです。

一段
(直径24cm・敷き輪付属)
価格 31,020円(税込)

二段
(直径24cm・敷き輪付属)
価格 41,910円(税込)


Special Made HINOKI Steamer

特製 節なし8mm細の国産竹網代とヒノキの木肌が美しい蒸籠

節なし網代のヒノキ蒸籠

神奈川県小田原市扇町商店街で、昔ながらの技術をつかい、蒸籠 (せいろ)、篩(ふるい)、漉し器などをつくる「横溝篩店」(よこみぞふるいてん)の四代目である店主に特注した、美しい国産竹網代とヒノキの木肌が美しい蒸籠です。

ヒノキの蒸籠は香りも良く、竹や杉のものと比べて強度・耐久性に優れ、一生ものとなります。子へ、孫へ、代々受け継いでご使用いただきたい逸品です。

蓋の周囲の厚みはたっぷりとり、しっかりと蒸気を閉じ込めることができ、密度の濃い蒸気で蒸すことが可能です(お料理にはこの厚みが大切です)。

さらに蓋に使用している網代(あじろ)も中国産ではなく、神奈川県産の竹にこだわり、細さも一般的な10ミリよりも細い8ミリで竹職人さんにお願いして作ってもらっています。

しかも、竹の節のない部分のみを使用し、一生ものにふさわしく見た目にもこだわり、繊細で美しい仕上がりを心がけました。

この国産竹の網代は大変貴重で高価になってきており、今回LOBBYでは請けていただける竹の職人さんを日本全国探すところからはじめることで実現した、職人のコラボとLOBBYならではのデザインによる完全オリジナルの特注品です。

また、接合部は主に岐阜県や奈良県の山桜の皮をなめして編んでいます。ディテールにも長く使うための伝統の知恵が息づきます。 しかし、この桜の皮も国産のため年々数が減ってきております。しかも編むためには節のないところを選りすぐって刃物で滑らかになめすため、一枚の皮からほんの少ししかとれません。

職人、材料、ともに少なくなりつつありますが、すこしでも多くの方に、身近にいる地域の職人たちがこんなに素晴らしいものを作っていることを知っていただければ幸いです。

私たちの「新しい横溝さんの蒸籠」

横溝さんの蒸籠との出会いは数年前、当時LOBBY ODAWARAの運営会社であるデザインこねこ(株)の自社メディアとして、小田原市の自治会情報のフリーマガジンを、回覧板のルートで小田原市に全戸配布するということをやってた時でした(小田原回覧板系フリーマガジン「おとなりさん」といいます*現在休刊中)。

その時のひとつのコンテンツとして、地域良品を紹介するコーナーを作りました。紹介したものを読んだ方が、欲しいと思った時に買えないのではつまらないだろうと思い、記事で取り上げたものを実際に買えるようにしようと、通販部をはじめました。そんな中で出会ったのが横溝さんの蒸籠でした。

いま、どこの商店街も同じようなところが多いと思いますが、横溝さんのお店がある扇町商店街も残念ながら活気があるとはいえません。のんびりとした商店街の真ん中で、いつも横溝さんはガラス戸のすぐ横の板張りの作業場にあぐらをかいて座り、黙々と作業しています。夏はガラス戸を開け放ち、冬はストーブの前で毎日作業を続けています。

お店へ行くと、いつも横溝さんはしばし手を止めて気さくにいろいろ話してくれます。大体は今作っているものがどういうものか(ひとつひとつの特徴と、その理由など)、そして身体のどこが痛いとか、共通の知り合いのがこの間来たとか、他愛もないことを話しながら時折鋭い眼差しになって仕事のことを教えてくれるという感じ。私たちは仕入業者としてたくさん売っていたというわけではないですが、例のフリーマガジンの中で紹介して依頼、いつも感謝の言葉をかけてくれていました。

実は、そんな横溝さんの蒸籠を一度扱えなくなった事がありました。それは、蒸籠の蓋に使う「網代」を作っていた職人が引退し手に入らなくなってしまったのです。問屋を通して代わりを探してもらったものの、中々見つからなかったそうです。選択肢としては、中国産の網代を仕入れて使うことでした。しかし、用意できた網代は網目不揃いで節が荒く、保管のための防虫剤を使用していたのでその臭いがどうしても気になりました。そこで、一度弊社では販売することを中止し、横溝さんからお願いされたこともあり、弊社で国産の網代を作ってくれる方を探すことにしました。当時の担当者が日本全国の竹職人やメーカーに電話をかけ、サンプルや見積もりを取り寄せました。しかし、品物と価格の折り合いもさることながら、中々少量の網代を安定した仕事として引き受けてくれる答えを得る事ができませんでした。

そんな中、たまたま声をかけていただいた小田原のイベントに出店した際、そこに女性の竹細工職人の方が一緒に出店していました。その方は地元で活動されているという事で、網代の件を相談してみると、なんと一度やってみてくれるという返答をいただきました。

その方は、高齢化の進む竹の伝統を途絶えさせてはいけないと思い立ち、高齢になった師匠の元に弟子入りし技術を受け継ぎながら、自らも竹林にも入って伐採したり、自分の作品を作るかたわら、竹籠づくりのワークショップなどを精力的に開催して竹細工の魅力を広めていらっしゃるという事でした。いつも笑顔のとても大きい明るい方で、横溝さんへ引き合わせた時も横溝さんの道具に興味津々で色々と質問をし、横溝さんもまた色々とお話をしされて職人同士の交感をしていらっしゃるようでした。

後日、網代のサンプルを何種類か持ってきてくれました。そのサンプルの中に8ミリm幅の竹籤で編んだ網代があっりました。これまでのものは10ミリだったのですが、2ミリ違うだけで驚くほど繊細な雰囲気になり、さらに網目の数が増えることで複雑さが増し、それがこれまでにない美しさを生んでいました。もちろん10ミリの方が職人さんとしては作るのが楽なのですが、私たちの蒸籠は美しさにはこだわりたいと思い、8ミリでお願いすることにしました。

また、直径24センチの蒸籠用の網代であれば、竹の節のない部分だけで揃えられるということも教えてくださり、8ミリ幅で節の全くない繊細で美しい網代を使用した「節なし蒸籠」ができることになりました。

材料となる竹はもちろん地元神奈川県の竹林のもので、一年のうち一番いい時期にだけご自分で山に入ってとってくる竹です。

こうして、新たに弊社から網代を納品して作ってもらう形を取り、LOBBY特注の節なし蒸籠が完成しました。最初に注文した20組の蒸籠が出来上がってきた時、そのあまりの美しさに息を呑みました。国産ヒノキの白い木肌に、青々とした繊細な網代。横溝さんが代々引き継ぎながら創意工夫を加えてきた自慢の蒸籠に、節なしの8ミリの細さの網代がおさまった、特別な蒸籠。

網代の竹の青さは、使い込むうちにだんだんと青みが抜け徐々に飴色に変わり艶が出てきます。その時を思って、またうれしくなりました。こうして地域の職人のコラボでさらにより良くリニューアルされたこの蒸籠を、末長くお使いいただければ幸いです。

一段
(直径24cm・敷き輪付属)
価格 31,020円(税込)

二段
(直径24cm・敷き輪付属)
価格 41,910円(税込)